有田

Artist

有田焼

有田
井上萬二 Manji Inoue

伝統的なろくろ成形の技術を極めた重要無形文化財「白磁」保持者。
復員後、初代奥川忠右衛門に師事。そこから白磁の真髄を追い求めてきた。その後柿右衛門窯や佐賀県立窯業試験場に勤務しながら成形、釉薬の研究を重ね、独立後も、その卓越した技術で、シンプルであるがゆえに難しい白磁の世界の造形美を追求し続けている。

有田焼

有田
十四代今泉今右衛門 Imaemon Imaizumi

江戸期は佐賀藩の御用赤絵師として、それ以降も鍋島の格調を守り代々最高の色絵磁器を作ってきた今泉家の14代を2002年に襲名。色鍋島伝統の白抜き技法「墨はじき」や13代が確立した「薄墨」「吹墨」に加え、「雪花墨はじき」「プラチナ彩」という新しい技法で現代の色鍋島を追及している。2014年に重要無形文化財「色絵磁器」保持者に認定。

有田焼

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十五代酒井田柿右衛門 Kakiemon Sakaida

江戸初期に創業した色絵磁器の名門・柿右衛門窯の15代当主を2014年に襲名。17世紀後半にヨーロッパを席巻した柿右門様式の美意識と赤絵の映える「濁し手」の技術を受け継いでいる。団栗などの新しいモチーフや、あえて代名詞である赤を使わない作品に取り組むなど、チャレンジを繰り返しながら、時代に即した柿右衛門の作風を創造している。

有田焼

有田
十四代中里太郎右衛門 Taroemon Nakazato

唐津焼の名門・中里家の14代当主。長く途絶えていた古唐津の伝統を復興させた12代、芸術性を高めた13代の後を継ぎ、伝統を中心に据えつつ、新しい唐津焼を切り開いている。素地に色の異なる化粧土を塗り、表面を削って文様を出す「掻き落とし」の技法を追求する中で、鮮烈な青色「セルリアンブルー」にも挑戦。まちづくりにも積極的な、唐津の牽引者。

有田焼

有田
百田 暁生 Akio Momota

独特のセンスと卓越したろくろ技術から生み出される美しいフォルムの白磁、青白磁。そこに、辰砂、瑠璃釉などの釉薬を巧みに操り、色気漂う作品に仕上げる。全ての作品が、空の青や工房周辺の植物など、自然をイメージして生み出されている。
2015年に、工房兼ギャラリーをオープンした、今後の有田を背負って立つ作家の1人。

有田焼

有田
庄村 久喜 Hisaki Shomura

白磁の造形美で魅せる作家。微妙な釉薬の厚みや細かい彫りで器に当たる光をコントロールする、非常に繊細な作風。「白」の世界を独自に追求し、繊細な白磁に絹のような光沢感を含ませた「白妙磁(しろたえじ)」を開発。

有田焼

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中村 清吾 Seigo Nakamura

ろくろの名手と謳われた故・中村清六氏の孫。清六氏の薫陶を受けたろくろ技術に独自のセンスを加え、白磁の造形美を追求する。数種類の透明の釉薬を巧みに操り、中でもぬめっとした質感が特徴のマット釉は多くのファンの心をつかんでいる。JR九州の「ななつ星」の車内で使用されている食器も制作。近年は青磁にも取り組む、有田の次世代を担う若手。

有田焼

有田
矢野 直人 Naoto Yano

名護屋城跡の港を見下ろす場所に窯を構える。古唐津に対する憧れが強く、残された陶片を手がかりに研究を重ねている。唐津の砂岩を採取して、土や釉薬を自作し、薪を使って登り窯で焼成。黒唐津の評価が高いが、朝鮮唐津、斑唐津、絵唐津、粉引きや李朝まで、400年前の先人が行っていたあらゆる作風で現在の人にも使いやすい器を作っている。

伊万里鍋島焼

有田
畑石 修嗣 Shuji Hataishi

創業80年以上の歴史を持つ畑萬陶苑の5代目候補。家業である窯元での仕事に取り組みつつ、個人作家としても活動している。
シャープな造形の口縁部にギザギザを彫り込み、マットな黒の釉薬を用いる「Rin」シリーズには、大学で石彫を専攻していた経験が生かされている。この「Rin」シリーズは「メゾン・エ・オブジェ」でも人気を博した。