

犬筥はひな人形の7段飾りアイテムの1つとして、古くから安産のお守りや子どもの魔よけとして、枕元に置かれていました。有田雛のやきものまつりでは、数年前にこの犬筥をイベントのマスコットとして、各商店、窯元で製作し、展示・販売してきました。
今回は、東京のデザイン系大学の学生とコラボし、犬筥の絵柄をデザインするコンテストを行いました。その展示会を五区楽ギャラリーで行います。
若年層に有田焼を認知してもらい、将来の有田焼ファンを作りたい。そういう思いで、高校生のディスプレイコンテスト、若いアーティストさんたちが多数参加した現代アート展、親子対象の有田楽習塾などを開催してきました。今回の学生とのコラボレーション企画も、その一つです。

このコラボレーション企画が実現したきっかけは、その大学の先生から授業の一環で生徒に何かやきもののデザインをさせたいという依頼があったことです。そしてこちらから、今度のひなまつりに向けて犬筥はどうかという提案をさせてもらいました。先生は別の専門学校でもクラスを持っておられたので、2つの学校でデザインやものづくりに対する考え方を教える授業として、コンテスト形式の企画にしました。ケント紙と、太白素地に実際に絵を付けて上絵焼成したものとの2種類、合わせて53点の応募がありました。この先生の知り合いのデザイナーの方々と、有田の専門家の2つのカテゴリーで審査を行い、それぞれ最優秀賞1点、優秀賞2点の計6点の入賞作品が決定しました。その6点は製品化されます。現在窯元で絵付けの作業をしてもらっているところですが、なかなかいい仕上がりですよ。有田雛のやきものまつり期間中は、この6点を含む応募作品53点を全て展示します。今回は販売はできませんが、今後の販売につなげる展示会にしたいと思います。

有田焼を知らない学生が、有田焼と犬筥という文化を勉強して応募してもらい、本当に面白いデザインが出揃いました。この中から将来、有田焼のデザイナーが生まれて来てほしいという期待もあります。
そして実際に窯元で製品化してもらっている6点を見ると、改めて有田の技術の高さを認識させられました。「どんなデザイン案にも的確に対応できる」。こういう提案をどんどん出していき、他産地との差別化を図れればと思います。また、デザインの重要性やデザイナーの必要性も感じていただければと思います。

【とき】 有田雛のやきものまつり期間中
【場所】 五区楽ギャラリー(有田町岩谷川内)
あなたを彩る有田の色 arita.jp